ちょっと書いときますね。

サウジアラビアがシーア派指導者ニムル師を処刑し、それに怒ったイランの群衆がサウジアラビア大使館に火をつけ、それを理由にサウジはイランと断交した。

事になっている。


果たしてサウジは粛々と自国の法に従ってニムル師を処刑したのだろうか?

実は、ニムル師が逮捕、死刑判決を受けたのは2014年の10月で、当時のサウジ国王アブドゥッラーは、逮捕・死刑判決後、事態の影響を鑑み、ニムル師の抑留にとどめていた。

昨年の1月、アブドゥッラー国王逝去後に王位についたサルマンが、タイミングを見計らってあえてニムル師を処刑した、と僕は思っています。

シーア派指導者であるニムル師を処刑することは、すなわちイランのひいてはシーア派民衆の怒りを買うことは判っていて、あえて処刑したのではないかな?と。

絶対王政を執るサウジアラビアにおいては、国政の方針すなわち国王の意志です。

僕は、サルマンは中東再編を目指す独裁者たりえる、と考えています。


まあ、その話は非常に長くなるので置いといて。


昨年10月にIMFがサウジについてレポートを提出しましたが、その中で


サウジアラビアが5年後には財政破綻すると警告していたのをご存知でしょうか?

http://irorio.jp/daikohkai/20151026/270809/


サウジアラビアの国家予算の実に90%が原油輸出に頼っている現状、原油価格の下落は同国にとって、滅びの序章と言っても過言ではありません。

まして、連合国を組んでイエメンに派兵し、自由シリア軍に資金援助を投下している現状は、到底続くものではありません。

しかも、今月にはイランへの制裁が解かれ、イランが洋上備蓄している50万バレルの原油が市場に流れ込む予定、という状況でありました。

更なる原油価格の下落を阻止するために、あえてイランとの緊張を高め、戦争への不安をあおろうと、2014年から拘留していたニムル師を処刑した、というのが真相だと思います。

サウジアラビアとイランが断交。戦争の可能性あり、となれば、世界の原油取引市場からサウジ産・イラン産原油が消える可能性あり、原油価格は上昇する、と。

恐らく、これがサルマンの読みだったのでしょう。

実は、当初風神もそう考えていました。



だが、現実はそう甘くはなかった!


サウジとイランの断交を受けて、原油先物市場が大暴落したんですねwww

風神、個人的にめっちゃうけましたw うけてここに書いちゃったんですが、

原油先物市場の反応は、


サウジとイランが対立しているから減産調整の話し合いなど到底おぼつかない。これはさらに原油価格は下がるwww


いやー、暴落しちゃいましたね。

つまりね、世界市場の判断は

今のサウジにイランと戦争できるわけない。予定通りイランの備蓄は放出されるし、サウジの財政は火の車だから減産なんて無理


ちなみに、サウジと一緒にイランと断交したアラブ首長国連邦とスーダンなんですが、これもOPECの一員であり、国家予算を原油輸出に頼る国々です。

つまり原油価格釣り上げをもくろんだ談合だった、というのが風神の見方です。

まあ、一寸先の見通しも危うい中東情勢なので、サウジがこのまま引き下がらない可能性もありますが・・。


まあ、そんな感じな訳ですよ。それでは、今夜はこのへんで。

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