まあ、いつもながら遅れて話題にする風神です、コンバンワ。

まあ、憲法の問題とかじゃないです。現在、そして今後の世界に関する話です。よくよく考えたら、安保法案とは直接関係が無い事かもしれません。

日本のマスコミの視点とは違ったニュースというか私なりに知ってる事をここに書いておきます。

まずね、アメリカの事なんですけど、アメリカの軍事力が落ちたとかオバマ無能とか以前に、アメリカ政府は今、財政面で法律の枠組みに縛られている事をご存知でしょうか。

まず、2011年以降、Budget Control Actという法律が発効されて2021年までの10年間の間にアメリカは10年間で国防費を4870億ドル削減しなさいと決められました。しかしながら反対勢力が多く、議会で折り合わない結果、2013年3月に歳出強制削減措置が発効し、2013年度から2021年度までの8年間に4920億ドルの削減が盛り込まれてしまいました。

まあ、一口に4920億ドルといわれてもぴんとこないでしょうが、大まかに言うと年率8%程度の削減を、8年間続けると言う計算になります。

実は2016年度のアメリカ軍事費の削減枠も既に決まっており、今年5月に報じられたところによりますと、兵士4万人と文官1万7000人を削減する予定になっています。アメリカ軍の兵士の数は第二次世界大戦以降、最低の兵士数となる、と報道にありました。

面白いのは、既にその頃から日本で安保法案が国会を通る事を前提に予算編成されているところです。

http://www.stripes.com/news/pacific/us-defense-budget-already-counting-on-japan-self-defense-plan-1.346012


何か記事の中で、
“The security-related bills are expected to face large opposition in the Diet,” said Tsuneo Watanabe, senior fellow at the Tokyo Foundation, a think tank. “But no matter how fierce the opposition may be, the ruling parties have enough seats to pass them.”
とかいうくだりに怪しさを感じるのは私だけでしょうかw

とにかく、アメリカの中東やアフガン撤退の裏にはオバマ大統領の公約と同時に、こういった事情もあるという事を知っていただければいいと思います。

ところで私はちょうど1年位前に、沖縄の普天間基地を辺野古に移転するに当たって、別に辺野古でなくてもいいじゃん、と書きました。

http://32226.diarynote.jp/201409141709457195/


ここで書いた内容とは別に、実は2006年頃のアメリカの計画では2021年までに沖縄に駐留する海兵隊の7割くらいをグアムやヤップに移転させる予定があったんですね。ところが、2010年以降、この話が2021年以降に後ろ倒しされています。

1年前の日記に書いた、

「ただし、日本政府にとっては面白くない事かもしれません。」

という裏の事情は、まあ、表では辺野古で揉めてるからって事になってるんですが、実際には日本政府はまだ米軍にいて欲しい というのが本音なんだと思います。

まあ、それでもですよ、後ろ倒しされても2021年以降には沖縄の海兵隊の大半がどっかに行っちゃう 事が方針として決められているわけです。

知ってました、皆さん?笑っちゃうでしょ。

つくった辺野古基地どうするんでしょうねw

風神はね、今回の安保法案ってのは、表では米軍の負担を減らす協力ってのがメインになっていますが、近い将来、恐らく日本はもっと大切な決断をせまられる、と考えています。今回、アメリカは日本の集団的自衛権を認めて後押ししましたよね。でも、これがゴールじゃないです。風神がみるところ、アメリカは究極的には日本に自主防衛させる 事を目指していると思ってます。

だってアメリカの2030年までの軍事計画をみると、そうとしか思えません。



さて、後もうひとつ、韓国について一言申し上げたいことがあります。

僕はね、韓国が中国とアメリカの間を蝙蝠外交するのは馬鹿だとは思っているんですが、その一方で一つだけ押さえておきたいことがあるんですよ。

それは、対北朝鮮に対するアメリカ主導の五ヶ国(六ヶ国)協議は今まで全く何の役にも立たなかった という事です。

五ヶ国、いわゆる日本・アメリカ・北朝鮮・韓国・中国に、時にはロシアを交えて同じテーブルにつけて繰り広げられた対北朝鮮外交なんですが、最近、アメリカは何も言わなくなったでしょ。

失敗したからなんですよ。

えっ、今更?ふふ、だってそうでしょう。2003年ごろから繰り広げられたのにもかかわらず、その間に北朝鮮は、核開発を進め核実験を繰り返し、ミサイル発射実験を繰り返し、ロケットも発射して軌道上への物体投入に成功し、核の小型化にも成功していると言われています。そして今年に入り、潜水艦からのミサイル発射実験 まで行なっているんですよ。

潜水艦発射型いわゆるSLBMまで開発されちゃったら米軍でも手が出せません。つまり、もう北朝鮮を核保有国と認めるしかない、まあ、まだアメリカはそこまで踏み込んでませんが、言葉にしないって事はそういう事です。イスラエルやパキスタンと同じですね。

少なくとも、ここまできたら五ヶ国(六ヶ国)協議は大失敗ですよ。逆に、ここまで進んだ核開発を北朝鮮が手放す訳がありません。

ところで、朴大統領が中国の軍事パレードに行く前に、青瓦台に妙な指示を出していたのをご存知でしょうか?

曰く「近いうちに北との統一が成るので、その準備に入れ!」ですよ。

実は当時は朝鮮日報さえ、何言ってるんだ大統領的な感じだったんですが、軍事パレードを見終わった帰りの飛行機の中でも 同じ事を言ったので二度びっくりですよ。

ちなみに日本のネットでも、この発言は馬鹿にされてます。

これ、でも朴大統領本気ですよ、僕が知る限り。そして案外、中国も本気でそれを考えているんじゃないかと思ってます。軍事パレードでの江沢民さん見ましたけど、すっかり骨抜きにされてました、習近平主席はどうやら軍権を完全に握ったと判断してもいいでしょう。

そう判断できる材料がこれですね、

人民解放軍を再編 「統合司令部」設置
http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/150903/cpd1509030500010-n1.htm

正直言うと、中国の今までの7大軍管区って半分軍閥に近かったんですよ。それぞれに利権があって、それぞれに派閥があって、日本政府も偶発的戦闘を気にして尖閣問題以降中国とガイドラインを設定した裏には、そういう事情があった訳です。それを、4つに減らして再編する為には、軍事の全てを握ってないとできません。まあ、そういう事ですね。

ところで、僕が朝鮮半島統一あるかもって言うのは、一つには韓国による統一ならアメリカも文句を言えないって事、そして今までは緩衝帯としての北朝鮮が必要だったけど、今回の朴大統領中国訪問で政権支持率が上がったように、韓国の人は中国に逆らえない属国根性が染み付いていることが露呈した事、実はこれがアメリカがもっとも驚いてる事なんですがね。

ようするに、資本主義と民主主義の価値観を共有しているはずの韓国が中国に擦り寄る事が、昨年くらいまで理解できなかったのです。まあ、今は判っていますが。

それにね、統一朝鮮は統一したら、当たり前ですけど中国と国境を接するわけですよ。これね、島国日本には決して判らないのですが、ものすごいプレッシャーがあるんです。何度か、中国周辺の国に行った事がある風神には判りますけど、一旦、中国と国境を接すると、中国系資本の流入がものすごいのと、国境周辺は数年で、普通に人民元が使えるようになっちゃうんです。

もうね、今以上に統一朝鮮が中国寄りになる事は間違いないと断言します。

それとね、中国が今まで止める止めると言いながら、何で北朝鮮への原油供給を止めなかったのかには、物理的要因もあるんですよ。中国が北朝鮮に流している原油の大半は陸上のパイプラインで自国の油田から供給してるんですけど、中国産の原油は粘着質で常に流し続けないと止めたらすぐにパイプが詰まる んです。メンテするのに莫大な費用がかかるし、すぐに再開する訳にもいかない訳で、北朝鮮を懲らしめたから、また開けるとかいう使い方が非常に難しい訳です。まあ、冗談みたいですが。

まあ、あともう一つは、例えば中国は沖縄独立も支持してます。まずは建国を支援して後でゆっくり頂くのは、よくある事ですよ。

中国が北朝鮮をつぶすのは、1~3年中くらいじゃないですかね?気になるのは核ですけど、これはアメリカが処理します。この辺が中国の憎いところで、核処理だけアメリカに任せて、アメリカに朝鮮半島の核廃絶という大義名分を作ってやり、まあ実際は起爆するかどうかも判らない北朝鮮製の核なんて欲しくもないですし、かといって韓国に核は与えたくない、中国にとってはいい落しどころになる訳ですよ。

問題は在韓米軍ですが、沖縄が揉めたら、先に在韓米軍減らすんじゃないですかね。だって、あくまであれは対北朝鮮向けの軍ですから 北朝鮮が無くなったら名分がなくなるでしょ?その兆候は来年みないと判らないですけど。

まあ、今回はこんな感じな訳ですが、風神が言いたいのは、僕が今の世界情勢を見る限り、今書いたような事が今後起こる可能性があるという事です。

つまり、朝鮮半島は統一され、米軍は毎年減り、アメリカはもう一方的には日本を守ってくれなくなる日がすぐそこまで来てる訳です。

何を急いでるんだ安倍さんは、と思ってた時期もありましたけど、最近なんとなく理由が判ってきた気もします。

不確定要素もあるんで、どうでしょうね。例えば難民問題とか。アメリカがついに10万人受け入れ決めちゃいましたけど、大丈夫かとか。

韓国で軍事クーデターが起こって朴大統領がお父さんのように亡くなるとか アメリカが、またするかもしれません。お父さんの時も、韓国が核開発しようとして暗殺されましたからね。オバマ政権は軍事より謀略を選ぶ政権だし。

・・・・・まあ、今夜はこの辺で。

多分ね、日本の民主主義が今までぬるま湯過ぎたんだと思います。世界が何故、民主主義に舵を切ったかと言うと、戦争とか徴税とか勝手にするなー、国民に決めさせろ!という事だったんですよ。ところが、日本人は大戦以降、軍事に関して、何かを決定する選挙を経験したことがなく、全てお上に任せとけばいいや、別に俺は関係ないし、政治に興味は無いっていう歪な民主主義だったんですね。そろそろ、自分の生き死にを選挙にかける時がきたんじゃないですかね。


まあ、それでも歪ですが。


コメント

nophoto
アクタ
2015年9月22日10:20

興味深くて何度も読み返してしまいました。朝鮮半島の統一を半島の人が真剣に考えた場合、中国の影響力は計り知れないし大韓民国の人たちは皮膚感覚でそれを知っている訳ですか。問題は南の半島の人たちが統一に対して冷静でいられるかどうかです。ドイツの統合とあまりにも違い過ぎて、半島の統一に対して悲観的な考えしかでません。南にとって統一とは自国民とほぼ同数の困窮した難民を引き受ける事になってしまうので、途方もない混乱が待ち受けているでしょうし。

米軍再編と安保法制がこのような繋がりになっている現実は、日本にとって不都合な真実かもしれません。

風神RED
2015年9月22日19:26

韓国の国民は正直、朴大統領ほど統一を望んでません。彼らは、今の韓国が朝鮮半島最盛期だと思ってますし、戦争はしたくないし、今のままで言いという意見が実は多いんです。
そういう意味では日本と似てるかも。

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