太陽花学運

2014年3月29日 エッセイ
相変わらず、今更感満載で取り上げます。

表題にあげた太陽花学運とは3月18日から台湾で繰り広げられている学生運動の名称で、判りやすく言うと台湾ひまわり学生運動とでもいうべきでしょうか。

数千名の学生達が台湾の立法院前でデモを行い、その中の数百人が立法院と行政院を占拠したニュースは日本のマスコミでも流れたかと思いますが、その内容や実態は意外に知られていないかと思います。

昨年6月に中国と台湾の間で調印された「サービス貿易協定」が、まずその発端な訳ですが、この協定の調印にあたり、台湾の馬英九総統は内容を非公開にしたまま、中国との調印に踏み切りました。

さて、その内容なのですが、簡単に言うと、「台湾の幅広い分野において、中国に対して市場を開放する」協定なのですね。

あれ? 中国市場じゃなく、台湾市場の開放?

そうなんです。

金融、広告、印刷、レンタカー、通信、宅配、娯楽施設、スポーツ施設、映画、旅行、内装工事、老人ホーム、卸売、小売、運輸、美容室、クリーニング、オンラインゲーム、葬儀などの分野において中国との法律に合わせる形で門戸を開く他、中国から台湾に仕事にくるにあたって、一定のお金を支払えばビザ更新を無制限に行うことが出来、しかも移住も許可する、という、まあ言ってみれば21世紀における不平等条約と申しますか、

これはひどい。


立法院で審議される段階になって、さすがに秘密にしておく訳にはいかなくなり公開したわけですが、どうみても不平等条約だったために業界や台湾全土で不信感が強まり、同じ国民党の王金平 立法院長が抗議の意味を込めて審議をわざと遅らせたりするなど、おおもめに。

3月17日、与党国民党議員の立法委員が、時間切れを理由に審議打ち切り、強行採決に移ることを宣言すると、翌日18日夕方から立法院前に学生や市民たちが集まり始め、抗議の意味を込めてデモを行うことになった訳です。

ところで、表題の太陽花学運ですが、このような名前になったのにも、ちょっとしたエピソードがあります。

シンボルになっているひまわりは台湾では、太陽に向かってまっすぐ伸びていって大きな花を咲かせる希望の象徴としての意味があり、この抗議運動に新北市の花屋さんが1300本ものひまわりを支援として送ったエピソードからつけられています。

学生たちは、馬英九総統との対話と、サービス貿易協定の締結は、中国との密室談合で行われたので無効。審議のやり直しを要求しており、抗議に際しては一切の武器を携帯禁止。捕まった時に弁護士を呼ぶ方法や、デモを行う際にはあらかじめ大学側に通知しているなど、はっきり申し上げて、非常に民主的な手続きにのっとった運動という印象を受けます。

大学側もおおむね学生たちの主張に理解をしめし、複数の学長名で学生支持を表明。

馬英九総統の支持率は10パーセント台に低迷しています。

実はですねー。風神は、このニュースをスルーしようと思っていたのですが、たまたま台湾の日本に対するメッセージを読んで、凍りつきまして。

まじめに調べて書く気になりました。


以下、原文のまま

ただ今、国民党政府は台湾を丸ごと中国に返還する同然の法律を強行通過させようとしています。幸いに我が台湾の新世代有志青年達はそれを対抗して、立法院を突破し、それを阻止することにしたが、国民党政府は逆切れで警察を命じ、学生と青年たちを逮捕しようとしています。

どうか日本のメディアをこのニュースを公開してください。

この台湾を助けてください。

我が愛する日本よ!

ここまで引用


もうね、ぶっちゃけ、台湾は清から放置されてて統治権は日本にあるはずだから、放棄したとはいえ、サンフランシスコ講和条約の中には連合国の過半数の承認があれば、その内容を変更することができるという条項もある訳ですから、日本領土に戻しちゃったらどうですかね。

ところで、面白いのは中国の反応。

実は今年は天安門事件から25周年に当たり、大々的に報道すると、その筋の人たちを刺激することになるので、静観しております。

日本には静観して欲しくないのだが、敗戦国の呪縛から何もできない。


https://www.youtube.com/watch?v=nCaQJCkt8wk


それではまた。



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