イタリアで国民投票が行われ、原子力発電所の再稼動が否決されました。過半数の投票率で9割以上の反対票だったらしいですが、僕はそれよりも、国民投票を行って原子力発電の再稼動を決めるというイタリアのお国柄に、ちょっと感動しました。聞けば、チェルノブイリの原発事故を受けて、原子力発電所を止めるか否かも、過去に国民投票で決めたそうです。

国民投票を行って原発の未来を決める、その行為は日本では到底望めないことでしょう。ローマ帝国時、市民集会で国運を左右する事案を決めていたお国柄ゆえかもしれませんが。

ドイツ・イタリアときて、もしも日本が反原発に回ればどっかで見たことがある構図になります。ドイツ・イタリア・日本が反対でアメリカ・イギリス・フランスが賛成?まああの時はスイスは中立だったが。

冗談はさておき、原子力発電は安価ではないと言うことだけははっきりすべきだと思います。よく、原子力やめて天然ガスや火力にしたら、コストがあがると言いますが、僕は逆に言いたい。

今までの原子力発電による安い電力が実は間違いだったんじゃないの?と。

かけるべき安全の為のコストや老朽化した原子炉を廃炉するために必要なコストを無視して、安い安いと言ってたんじゃないの?と。

本当に安いのか、原子力発電はと問い詰めたい気持ちがあります。

過去、全国の電力会社は、原発で事故が起こった場合を想定してお金を積み立てていました。それは再処理費用も含めますが、純粋に対原発事故用に積み立てたお金はわずか6400億円に過ぎません。ひるがえって今回の事故に対する賠償費用は30兆円とも言われています。これも想定外という言い訳で済まされるのでしょうか。

起こしてしまってはいけない事故を起こしてしまったという認識が欠けているような気がしてなりません。まあ、その原因はパニックを防ぐために政府が水素爆発時の放射性物質飛散を当時公開しなかった事に由来するかもしれませんが。

それより何より、僕が今一番知りたいのは、ネットやテレビや新聞などをみていると、原発反対の人と原発は必要だと言う人が半々に見えることです。

僕にはそう見えます。

本当にそうなんですかね?ここを見ている人はどう思っているんでしょうか。




コメント

YasPon
2011年6月16日2:01

ドイツとかイタリアとかのヨーロッパ諸国は他のヨーロッパ諸国と共に電力の融通(輸出入)を既に活発に行っており、自国の不足分を輸入でまかなうのは日常の出来事です。こういった国では、原発アレルギーで明日から原子力NOをしても輸入により電力不足という事態はありません。例え、輸入する電気が原子力から出来ている物を含んでいたとしても、自国に原子力がなければOKと言う、ある意味、身勝手な考え方です。
一方、日本では電力の輸入は難しいというか無理です。電力が足りなければ計画停電とかをしなければなりません。日本は、第二次産業が強い国家なので、電力がないと工場の停止や品質の低下などを招く可能性があります。また、停電により、夏は熱中症や高温多湿に起因する体力低下による感染症などが心配されますし、冷蔵庫内の温度上昇による食中毒の増加の危険性もあります。冬になれば、燃料費高騰や計画停電により低所得者や高齢者の低体温症の可能性は言うまでもありません。
現状、日本で原発の稼働にNOと言うのは自殺行為に等しいと考えられます。
ただ、新規着工や耐用年数の延長などにはNOを突きつけても良いと思います。また、現在ある原発も耐用年数の多いものは廃炉にする事も視野に入れるべきでしょう(稼働炉は津波・地震対策に新たな指針を設けるべきです)。
そして、同時に代替エネルギーの増加を目指すべきです。自然エネルギーや化石燃料系がメインになるでしょうが、それぞれに利点・欠点があるので組み合わせた形になるでしょう。
なお、日本はこの先、人口が低下するため、エネルギー消費量は低くなると思われます。

nophoto
Karaya
2011年6月16日10:00

>それより何より、僕が今一番知りたいのは、ネットやテレビや新聞などをみていると、原発反対の人と原発は必要だと言う人が半々に見えることです。

 個人的には発電どうのこうのより、国防の観点から原発は廃止にしたいですね。工作員20人程度で戦争の勝敗が決まるようなものを大量に置いてあるのはどうかと・・・。完全に軍の管理下においたとしても地下基地にでもせんと守りきれんと思います。

 原発廃止にしても産業にはそこままで影響しないと思ってます。大手の大電力必要な所は大概自前で発電所を持ってます。発電て一番でかいロスが送電なので使うその場所で発電機持ってるの方がいいに決まってます。

 原発はコスト安なのは放射性物質の廃棄が国持ちだからでしょう。後、東電の電気料金表を見てみると原発推進料金の項目があります。こういうものがカウントされてないんでしょう。

 原発廃止にしたら中小、小売関係、家庭は短期的には電気代は直撃します。事業者には優遇しなければならないでしょう。但し、家庭は一切優遇の必要などないとおもってます。そもそも家庭の電気代の30~40%はエアコンです。これは単なるぜいたく品です(実体験ですが-5℃~35℃までは暖房も冷房もいらんから)。むしろガンガン税金を取るべきです。

KEM
2011年6月16日10:37

自分は電気を浪費してる自覚があるし、電気代が増えたら自分の生活が危うくなるので、原発の電気が必要だと言われれば稼働して下さいと言わざるを得ないと思っています。
それに、今脱原発を試みて、電気代高騰や供給不安定をやらかしたら、産業界がほんとうにしゃれにならない事態になるのではという懸念があります。
もう少し復興が見えてから、段階的に改革するべきじゃないかと。
原発撤廃は理想ではあるけど、現実的ではないように思うから急進するのは止めて欲しいです。
自分が昔いた業界最大手のコンデンサがゴニョゴニョ・・・発電施設なんて無かったなぁ・・・。
あんな大手家電メーカーとか、こんな大手自動車メーカーとか、納品遅れるけどいいの?ってなります多分。

廃止を主張する人々は、原発が無くても大丈夫だと言いますが、人によって言うことが違いすぎて信用するのはちょっと・・・という感じです。
ヨーロッパはいいですよね、失敗しても「フランスさん売ってください」でなんとかなりますから。
日本は安易にドイツ・イタリアの真似をすべきでないと思います。

あ、言っておきますがエアコンは駄目です。KEMはエアコン持ってません。あれは要らないです。
暖房は人間には要らないんだけど、-5度くらいになったらPCのハードディスクがいかれたので少しは必要みたいです。(実体験)
最近の冷蔵庫とか効率が凄いらしいですから、冷蔵庫の買い替えに助成金とか出したら効果的なんじゃないですかね?

haifon
2011年6月17日12:12

世間一般の認識では脱原発の方向で進んでるのは間違いないかと。
すぐやるか、段階的にやるかの違いだと思う。

原発即全停止って現実的でなさそうだけど、
やろうと思えば一般家庭の供給量落としたりで、
産業への影響を少なくしつつもできるんじゃない。
ただ日本じゃ全停止で、どのような影響が出るかって話が、
電気料金とかのコストでは出てくるけれど、
供給量が需要に追いつかなくて問題が起きる事が懸念されているのに、
一般家庭への供給制限で暮らしにどういった影響が出るのかといった話が出てこないから、
即停止なのか段階的にやるのか、
地に足の着いた議論もなく、うやむやになってると思う。

まぁ停止したらしたで火力発電での環境負荷やら、
原発交付金、原発での就業者の雇用どうするのかって話もあるだろうけれど、
今回の福島原発の事故を見れば、そういうのすら脇に置いてでも議論する余地はあると思う。

海外の事情は皆書いてるけど、国の条件、状況が違いすぎて参考にならない。
ドイツとか北アフリカでソーラー発電して自国持ってくるとかなんだそれ(’A`)

風神RED
2011年6月20日10:21

いろいろと貴重なご意見をありがとうございます。
僕は、原発立地を地元の人の問題のみにしていた電力会社の考え方に嫌なものを感じます。毎日新聞の論調で、原子力発電を許した世間みんなの問題だとかいうのがありましたが、関東で使う電気を発電する為に福島に原子力発電所を建設し、地元の協力を求めることはあっても使う側の了解など考えもしなかった電力会社の寡占体質に嫌気がさします。翻って、今回の事故では、東京23区においても乳幼児が水道水を飲むなという通達が一時、ありました。決して福島県のみのことではなかった筈です。いつの間にか原子力発電所増やしといて、補償は税金で穴埋めかよという思いが多いのではないでしょうか。まあ、何にせよせめて30年で廃炉と決めたら特例措置なんか出さずに決めた通りに廃炉にして欲しいですね。

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