めでたい!
岩明均の漫画「ヒストリエ」が第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した。
お上のする事はたまさか揺らぐものだが、毎年、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞だけがガチだと信じてる。
それ故に、岩明均にも文化庁にも「よくやった!」と言いたい。
以下は「文化庁メディア芸術祭」のHPに書かれている書評。
ヒストリエ
作者:岩明 均
【作品概要】舞台は紀元前。異民族スキタイの出身であることを知らず、都市国家カルディアで育ったエウメネスは、ある日養父を殺され、奴隷の身分に落とされてしまう。それが、彼の長い旅の始まりだった……。後にアレキサンダー大王の書記官となるエウメネスの、波乱に満ちた生涯を描く歴史大作。『寄生獣』で世を震撼させた岩明均が、マンガ家デビュー以前から温めていた物語。
【贈賞理由】
細かなエピソードで紡ぎ上げる、壮大な栄枯盛衰の物語
この作者特有の、いつ誰が死ぬかも分からないドキドキ加減、突き放したような明るさと残酷さとが本作品でも全編を豊かに彩り、面白いの一語に尽きる。
主人公の、書物から得る知識と本能的な賢さのみを武器に、変転し続ける数奇な運命を駆け上がってゆくさまは、読む者を壮大でミステリアスな旅路へと導いていく。
日本人にはなじみの薄い古代オリエントという時代背景は、作品中の細かなエピソードに絡めてさりげなく説明されており、大変読みやすい。
栄枯盛衰が繰り返される中、生き残る人間があり滅びて行く民族もあり、その果てに書物に記されることで残ったもののみが「歴史」であることを強く感じさせる。物語はまだ序章。作者がこの作品を、文字通りの「ヒストリエ」に完成させてくれるのを楽しみに待ちたい。
岩明先生へ (見てないだろうけど)
岩明先生、おめでとうございます。「寄生獣」の人気の重圧につぶれず、自分が書きたい好きな分野を書いて評価されたこと、これが僕は自分の事の様にうれしいです。だって、僕の待ち望む漫画と、先生の書きたい漫画がベストマッチだから!
めでたい。
以前の日記で僕は、インターネットの普及が漫画に豊かな奥行きを与えた的な事を「ヴィンランド・サガ」を引き合いに出して書いたけど、これにもそれは当てはまる。かつて横山光輝が存命の時、かれは「三国志」60巻を書き終えた後に、こう言っていた。
「初めの頃は大変でした。弩(石弓)などは、形はわかってもその動かし方が判らない。僕としては動作を描かなくてはなりませんから、石弓は出せない。そういう場合もあります。」
今でこそ、当時の石弓は寝転がって足で引く事が知られていますが、当時はそんな知識は一般的ではなかったわけです。
エウメネスの活躍を祈ってますよ!
岩明均の漫画「ヒストリエ」が第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した。
お上のする事はたまさか揺らぐものだが、毎年、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞だけがガチだと信じてる。
それ故に、岩明均にも文化庁にも「よくやった!」と言いたい。
以下は「文化庁メディア芸術祭」のHPに書かれている書評。
ヒストリエ
作者:岩明 均
【作品概要】舞台は紀元前。異民族スキタイの出身であることを知らず、都市国家カルディアで育ったエウメネスは、ある日養父を殺され、奴隷の身分に落とされてしまう。それが、彼の長い旅の始まりだった……。後にアレキサンダー大王の書記官となるエウメネスの、波乱に満ちた生涯を描く歴史大作。『寄生獣』で世を震撼させた岩明均が、マンガ家デビュー以前から温めていた物語。
【贈賞理由】
細かなエピソードで紡ぎ上げる、壮大な栄枯盛衰の物語
この作者特有の、いつ誰が死ぬかも分からないドキドキ加減、突き放したような明るさと残酷さとが本作品でも全編を豊かに彩り、面白いの一語に尽きる。
主人公の、書物から得る知識と本能的な賢さのみを武器に、変転し続ける数奇な運命を駆け上がってゆくさまは、読む者を壮大でミステリアスな旅路へと導いていく。
日本人にはなじみの薄い古代オリエントという時代背景は、作品中の細かなエピソードに絡めてさりげなく説明されており、大変読みやすい。
栄枯盛衰が繰り返される中、生き残る人間があり滅びて行く民族もあり、その果てに書物に記されることで残ったもののみが「歴史」であることを強く感じさせる。物語はまだ序章。作者がこの作品を、文字通りの「ヒストリエ」に完成させてくれるのを楽しみに待ちたい。
岩明先生へ (見てないだろうけど)
岩明先生、おめでとうございます。「寄生獣」の人気の重圧につぶれず、自分が書きたい好きな分野を書いて評価されたこと、これが僕は自分の事の様にうれしいです。だって、僕の待ち望む漫画と、先生の書きたい漫画がベストマッチだから!
めでたい。
以前の日記で僕は、インターネットの普及が漫画に豊かな奥行きを与えた的な事を「ヴィンランド・サガ」を引き合いに出して書いたけど、これにもそれは当てはまる。かつて横山光輝が存命の時、かれは「三国志」60巻を書き終えた後に、こう言っていた。
「初めの頃は大変でした。弩(石弓)などは、形はわかってもその動かし方が判らない。僕としては動作を描かなくてはなりませんから、石弓は出せない。そういう場合もあります。」
今でこそ、当時の石弓は寝転がって足で引く事が知られていますが、当時はそんな知識は一般的ではなかったわけです。
エウメネスの活躍を祈ってますよ!
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