太平洋戦記3 関連メモ
2010年2月15日 ゲーム太平洋戦記3での火砲の牽引について結構、質問メールが多くきているのでちょっと説明しておこう。
改造38式野砲や95式野砲は軍馬6頭で牽引され機動90式機動野砲は4トン牽引車で牽引される。
すなわち車両を生産するシャーシ工場の規模が大きければ機動90式野砲を生産した方が効率的だし軍馬に依存するのであれば逆となる。
なおシャーシ工場はセメントと鉄をつぎ込めばどんどん拡張できるが軍馬の方はそうもいかない。
陸戦を行うには弾薬が必要だし弾薬を輸送するには大量の軍馬とトラックが必要だ。
鉄と燃料が確保されていれば機械化するのが一番だけど資源小国の日本にはいかんともしがたい。
鉄と燃料なしで使える軍馬はかなり重宝するんじゃないかな?
立て続けに「日本のジェット戦闘機」の質問メールが来たので掲示板に書いて置く事にした。
太平洋戦記3に登場する日本のジェット戦闘機は三菱の中島の火龍系(陸軍)と橘花系(海軍)、三菱の閃電系(海軍)、「その他」の震電系(海軍)とキ98系(陸軍)で各々、ネ130とネ230発動機の2種類(橘花だけはネ20の1種類)がある。
より大型のネ330も開発できるけどこれを装備するのはジェット爆撃機の景雲改のみ。
なお火龍は夜戦も用意したので日本のジェット戦闘機は火龍系4機種に橘花系1機種、閃電系2機種、震電系2機種、キ98系2機種の11機種になる。
まあどれも一長一短あるがレシプロ機の改造である震電系や閃電系、キ98系では元となる機体を開発しとかなければならない。
よって震電と閃電ではハ43-4型(トルクコンバータ化した三菱の18気筒発動機)、キ43-1型ル(キ74遠爆や烈風改、キ83遠戦にも装備された三菱の排気タービン付18気筒発動機)を開発しておく必要がある。
ただし「元となる機」は試作機さえ完成すれば充分なのだから量産はジェット機にするとして「最低限の完成度」であっても構わない。
う~ん。
ジェット化の道を進まないなら発動機開発は中島の誉一辺倒で進めるのもアリだが、なみいるジェット戦闘機候補のレシプロ機が揃って三菱発動機なのだからこっちもまたおろそかにはできない。
困った事だ。
と言う訳で「最初っからジェット開発に邁進できますか?」と言う質問の回答とさせて頂く。
まあ機種によりけりなので...
> さて太平洋戦記3の航空機の件ですが差し支えない範囲でもう少し御解説願えないでしょうか?
はいはい、それでは...
まず航空機関係の開発だけど発動機、海軍機、陸軍機の3系統に区分される。
そして海軍機、陸軍機はそれぞれ小型戦闘機、大型戦闘機、小型爆撃機、大型爆撃機に細分化される。
そしてこれら9部門(発動機1+海軍機4+陸軍機4)にメーカーを割り当てる事によって航空機と発動機が開発されるのだ。
メーカーには中島、三菱、川崎+愛知、その他の4社がある。
ひとつ気をつけたいのは1社にあまり多くを負担させると開発スタッフの疲労がたまりとんでも無い開発遅延をきたす事だ。
中島に誉発動機と天雷(海軍大型戦闘機)、天山(海軍小型爆撃機)、連山(海軍大型爆撃機)、4式戦(陸軍小型戦闘機)、火龍(陸軍大型戦闘機)、100式司偵3型(陸軍小型爆撃機)、100式重爆2型(陸軍大型爆撃機)を同時に開発させたら開発スタッフが悲鳴を上げどれもまともに開発できなくなってしまうだろう。
各メーカーに色々な発動機、機体があるのだからあまり欲張らず無理をしないで開発を進めるのが肝要である。
> 「元となる機」とはなんでしょうか?
全ての機種には基本型と派生型がある。
僕が[1061]で「元となる機」と表現したのは基本型の事だ。
例えば1式戦では1式戦1型が基本型で2~4型は派生型となる。
太平洋戦記3では基本型の試作機が完成していれば派生型はすぐに開発できる。
今までみたいに1型、2型、3型、4型と順序良く開発しなくても1型の試作機が完成するやいなや1型を開発中止し2型、3型をすっとばしていきなり4型を開発してもいっこうに構わないのだ。
ただし...
発動機が完成していなければいつまで経っても機体は完成しないから1式戦4型が装備する金星62型の目鼻がついてからでなけりゃそんな荒技は使えないけどね。
だから...
極端なオーバーワークで発動機部門に開発遅延が発生するのは致命傷になるのである。
発動機の開発について補足を少々...
[1062]で機体の開発メーカーを「中島、三菱、川崎+愛知、その他の4社」と書いたが発動機の開発メーカーは「中島、三菱、その他の3社」である。
これは川崎+愛知の水冷エンジンとジェットエンジンを統合化してデータ化した為だ。
でないと中島、三菱の膨大な空冷エンジン2系統と極端に種類が少ない水冷エンジン、大戦末期まで何も登場しないジェットエンジンのアンバランスな4社になってしまうからね。
さて、こうして開発される発動機だがどれか1社を重点指定できる。
ただし「航空機開発の疲労」が蓄積すると重点指定できなくなる。
「極端なオーバーワークで発動機部門に開発遅延が発生」と前述したのがこれである。
なお発動機の「その他」は統合メーカーであり「中島、三菱以外の全航空機メーカー」が対象となるので便宜上、疲労による影響は生じない。
>となると1式戦3型や4型は「その他」が開発するのでしょうか?
御安心いただきたい。
1式戦3型と4型は双方とも「その他」(すなわち立川)の機体としてデータ化している。
シナリオにつきましては御推察の通り、1939年より開始されるキャンペーンシナリオを収録する予定です。
1939年シナリオは1939年9月(第2次世界戦勃発)の時点でスタートするので中国(日華事変)及びソ連(ノモンハン事変)とは交戦中、英米蘭は中立となります。
よって英米蘭と戦端を開くまでの間に如何に軍備を整えるかが勝敗の鍵となります。
また状況によっては英蘭のみとの戦争、米のみとの戦争も外交次第で可能となります。
>戦記3について質問です。資源と工場の概念は前作とは変わらないのでしょうか?
前作に比べ最も異なるのは日本国内の根拠地が東京と鉄道で結ばれた中央根拠地(関門トンネルが完成しているので九州各地は中央に含まれる)と地方根拠地に区分されている事だ。
で、どこが違うかって言うと地方根拠地は前作と同じだが中央根拠地は国家備蓄からダイレクトに資源や兵器の流通ができるのである。
つまり豊川の弾薬工場で生産をする場合、何も豊川に鉄を送らなくても国家備蓄の鉄を使えば済むし出来上がった弾薬も自動的に国家備蓄に繰り込まれ「どこの中央根拠地でも好きに使用できる」のである。
ただし陸戦で消費される弾薬や飛行で消費される軽油、艦艇が消費する重油などは別だ。
これら使用する為の弾薬/軽油/重油などは一旦、国家備蓄から根拠地に配分されその上で使用されなければならない。
>掲示板を読む限り、発動機の馬力についてだの、軍馬についてだの話がありましたが、それらを作りあげるための工場とかがあるのでしょうか?
発動機の工場は浜松と静岡、シャーシは相模原と大宮に用意してある。
軍馬は工場で生産するアイテムじゃないので工場は存在しない。
動員と同じで根拠地の規模に応じて集められる。
兵の動員と違うのは「民度が下がっても良いから2倍動員する」なんてのができない事だ。
馬には一銭五厘の赤紙なんて通用しないからね。
太平洋戦記3の馬事行政で重要なのは軍馬の使い道だ。
騎兵で使うのか?
弾薬輸送で使うのか?
砲兵の拡充で使うのか?
工場の拡張で増やせるトラックと違い「コンスタントに補充されるが増やす事のできない軍馬」は重要なキーとなる。
そうそう、言い忘れたが車輪による牽引でなく軍馬の背に載せて輸送される山砲や歩兵砲は極端に道路状況が悪かったり悪天候の山地などで絶大な威力を発揮するので「馬のウマイ使い方」を是非、お楽しみいただきたい。
今日はひとつ太平洋3のドックについて解説しよう。
これまで太平洋戦記シリーズでは艦の大小を問わず同じドックで100tずつ工事してきた。
これは煩雑化を避ける為でありゲームデザイナーとしては良い選択だったと思っている。
でも...
たとえ煩雑になろうとも史実に近いプレイを望む声が多いのも事実だ。
よって太平洋シリーズ最終作となる以上、煩雑化を覚悟してでも今回はディテールにこだわった艦船建造システムとなった。
そしてあらためて日本海軍の建造艦リストを見ると日本の敗因がヒシヒシと伝わってくる。
護衛艦の量産が遅れた事がシーレーン破綻の要因と良く言われるが「なぜ遅れたか?」が如実に反映されているからだ。
ちなみに太平洋2以前は「同じドックで100tずつ工事」と前述したが太平洋3では新造の場合、各艦型で1ターンに建造できるt数が異なる。
これは設計の合理化で建造期間がかなり変化する事を再現する為である。
能力的には占守型と同一の択捉型や御蔵型と同一の鵜来型が今回、データ化されたのは全てこの為だ。
海防艦の占守型、択捉型、御蔵型、鵜来型は12.7センチ砲3門を装備した860~940tの小型艦だが各艦型の建造期間は最短例で占守型が1年7ヶ月、択捉型が11ヶ月、御蔵型が8ヶ月半、鵜来型が6ヶ月かかる。
よって太平洋3では新造時の工事量を占守型5t、択捉型8t、御蔵型11t、鵜来型16tとしている。
艦船を建造するに際し建造期間の長短は一大事だ。
例え性能が等しくても建造期間が半分なら倍の数が揃えられるからね。
なお各艦型の新造時建造tの基本となる建造期間の数値は最短例(記録に挑戦した特例などを除く)を使用した。
同じ艦型であっても建造期間は結構違う。
夕雲型駆逐艦の場合、1番艦の夕雲は1年6ヶ月だったが2番艦の巻雲では1年3ヶ月になり大波では1年1ヶ月、最短例の朝霜は10ヶ月で竣工している。
さて、開戦時の小型艦建造だが...
史実では駆逐艦が夕雲型7隻に秋月型4隻、それと島風の12隻、それに対し潜水艦はなんと29隻を数えた。
恐るべき潜水艦数である。
これがドイツのUボートみたいに短期間で建造できるならさして不都合とはならない。
だが...
日本の潜水艦は工期がとてつもなく長いのだ。
夕雲型の工期は最短で前述の10ヶ月だが秋月型は最短が11ヶ月の夏月で他に1年の冬月や春月なんてのがいる。
秋月型の工期があまり短すぎると戦時急造の秋月改型(1番艦花月が10ヶ月)の意味が無くなってしまうので1年1ヶ月としてデータ化したが秋月型の工期はかなり短いのである。
それに比べ...
開戦時に建造中だった甲型潜水艦伊9は2年1ヶ月、乙型の伊30は2年8ヶ月、伊27は2年7ヶ月、伊28と伊29、伊31は2年5ヶ月、伊33が2年4ヶ月、伊32と伊37が2年3ヶ月、伊35が2年、伊36と伊39が1年10ヶ月、伊34と伊38が1年7ヶ月かかった。
より経済的な中型潜(呂35型)にしても最短で11ヶ月、小型潜(呂100型)も11ヶ月で工期が短いとは言い難い。
開戦時に7隻が建造中だった海大型も最短で1年6ヶ月かかっている。
こんな「お荷物」を29隻も抱えて日本は対米戦に突入したのである。
とてもじゃないが護衛艦や駆逐艦を量産する余裕なんて...
ゲーム上では工期を最短例でデータ化しているので開戦時の建造中小型艦は駆逐艦9隻と潜水艦25隻に調整しているがドックが潜水艦で埋め尽くされている状況に変わりはない。
すぐさま造船所の未成潜水艦をスクラップして護衛艦建造に着手するか、はたまた史実通りに潜水艦建造に邁進するか?
決めるのはプレイヤーの貴殿だ。
> ところで雲竜型空母の建造期間はどれくらいになるのでしょうか?
> ミッドウェー海戦後に起工しマリアナ沖海戦後に竣工だと約2年位ですか?
> もしそうなら開戦直後に起工すれば43年末には実戦投入できますね。
雲龍型の工期は最短が天城なので1年10ヶ月でデータ化している。
開戦直後の起工は不可能じゃないけど、大型ドックや中型ドックだって小型ドックに負けず劣らず、どこもかしこも建造中の艦でミッチリだからなあ。
てっとり早いのは建造中の艦をスクラップする事だが戦争終結までに間に合いそうも無い紀伊は当然として他はちょっともったいない。
12月中に竣工する大和と祥鳳を待って3隻起工するのが良いだろうね。
改造38式野砲や95式野砲は軍馬6頭で牽引され機動90式機動野砲は4トン牽引車で牽引される。
すなわち車両を生産するシャーシ工場の規模が大きければ機動90式野砲を生産した方が効率的だし軍馬に依存するのであれば逆となる。
なおシャーシ工場はセメントと鉄をつぎ込めばどんどん拡張できるが軍馬の方はそうもいかない。
陸戦を行うには弾薬が必要だし弾薬を輸送するには大量の軍馬とトラックが必要だ。
鉄と燃料が確保されていれば機械化するのが一番だけど資源小国の日本にはいかんともしがたい。
鉄と燃料なしで使える軍馬はかなり重宝するんじゃないかな?
立て続けに「日本のジェット戦闘機」の質問メールが来たので掲示板に書いて置く事にした。
太平洋戦記3に登場する日本のジェット戦闘機は三菱の中島の火龍系(陸軍)と橘花系(海軍)、三菱の閃電系(海軍)、「その他」の震電系(海軍)とキ98系(陸軍)で各々、ネ130とネ230発動機の2種類(橘花だけはネ20の1種類)がある。
より大型のネ330も開発できるけどこれを装備するのはジェット爆撃機の景雲改のみ。
なお火龍は夜戦も用意したので日本のジェット戦闘機は火龍系4機種に橘花系1機種、閃電系2機種、震電系2機種、キ98系2機種の11機種になる。
まあどれも一長一短あるがレシプロ機の改造である震電系や閃電系、キ98系では元となる機体を開発しとかなければならない。
よって震電と閃電ではハ43-4型(トルクコンバータ化した三菱の18気筒発動機)、キ43-1型ル(キ74遠爆や烈風改、キ83遠戦にも装備された三菱の排気タービン付18気筒発動機)を開発しておく必要がある。
ただし「元となる機」は試作機さえ完成すれば充分なのだから量産はジェット機にするとして「最低限の完成度」であっても構わない。
う~ん。
ジェット化の道を進まないなら発動機開発は中島の誉一辺倒で進めるのもアリだが、なみいるジェット戦闘機候補のレシプロ機が揃って三菱発動機なのだからこっちもまたおろそかにはできない。
困った事だ。
と言う訳で「最初っからジェット開発に邁進できますか?」と言う質問の回答とさせて頂く。
まあ機種によりけりなので...
> さて太平洋戦記3の航空機の件ですが差し支えない範囲でもう少し御解説願えないでしょうか?
はいはい、それでは...
まず航空機関係の開発だけど発動機、海軍機、陸軍機の3系統に区分される。
そして海軍機、陸軍機はそれぞれ小型戦闘機、大型戦闘機、小型爆撃機、大型爆撃機に細分化される。
そしてこれら9部門(発動機1+海軍機4+陸軍機4)にメーカーを割り当てる事によって航空機と発動機が開発されるのだ。
メーカーには中島、三菱、川崎+愛知、その他の4社がある。
ひとつ気をつけたいのは1社にあまり多くを負担させると開発スタッフの疲労がたまりとんでも無い開発遅延をきたす事だ。
中島に誉発動機と天雷(海軍大型戦闘機)、天山(海軍小型爆撃機)、連山(海軍大型爆撃機)、4式戦(陸軍小型戦闘機)、火龍(陸軍大型戦闘機)、100式司偵3型(陸軍小型爆撃機)、100式重爆2型(陸軍大型爆撃機)を同時に開発させたら開発スタッフが悲鳴を上げどれもまともに開発できなくなってしまうだろう。
各メーカーに色々な発動機、機体があるのだからあまり欲張らず無理をしないで開発を進めるのが肝要である。
> 「元となる機」とはなんでしょうか?
全ての機種には基本型と派生型がある。
僕が[1061]で「元となる機」と表現したのは基本型の事だ。
例えば1式戦では1式戦1型が基本型で2~4型は派生型となる。
太平洋戦記3では基本型の試作機が完成していれば派生型はすぐに開発できる。
今までみたいに1型、2型、3型、4型と順序良く開発しなくても1型の試作機が完成するやいなや1型を開発中止し2型、3型をすっとばしていきなり4型を開発してもいっこうに構わないのだ。
ただし...
発動機が完成していなければいつまで経っても機体は完成しないから1式戦4型が装備する金星62型の目鼻がついてからでなけりゃそんな荒技は使えないけどね。
だから...
極端なオーバーワークで発動機部門に開発遅延が発生するのは致命傷になるのである。
発動機の開発について補足を少々...
[1062]で機体の開発メーカーを「中島、三菱、川崎+愛知、その他の4社」と書いたが発動機の開発メーカーは「中島、三菱、その他の3社」である。
これは川崎+愛知の水冷エンジンとジェットエンジンを統合化してデータ化した為だ。
でないと中島、三菱の膨大な空冷エンジン2系統と極端に種類が少ない水冷エンジン、大戦末期まで何も登場しないジェットエンジンのアンバランスな4社になってしまうからね。
さて、こうして開発される発動機だがどれか1社を重点指定できる。
ただし「航空機開発の疲労」が蓄積すると重点指定できなくなる。
「極端なオーバーワークで発動機部門に開発遅延が発生」と前述したのがこれである。
なお発動機の「その他」は統合メーカーであり「中島、三菱以外の全航空機メーカー」が対象となるので便宜上、疲労による影響は生じない。
>となると1式戦3型や4型は「その他」が開発するのでしょうか?
御安心いただきたい。
1式戦3型と4型は双方とも「その他」(すなわち立川)の機体としてデータ化している。
シナリオにつきましては御推察の通り、1939年より開始されるキャンペーンシナリオを収録する予定です。
1939年シナリオは1939年9月(第2次世界戦勃発)の時点でスタートするので中国(日華事変)及びソ連(ノモンハン事変)とは交戦中、英米蘭は中立となります。
よって英米蘭と戦端を開くまでの間に如何に軍備を整えるかが勝敗の鍵となります。
また状況によっては英蘭のみとの戦争、米のみとの戦争も外交次第で可能となります。
>戦記3について質問です。資源と工場の概念は前作とは変わらないのでしょうか?
前作に比べ最も異なるのは日本国内の根拠地が東京と鉄道で結ばれた中央根拠地(関門トンネルが完成しているので九州各地は中央に含まれる)と地方根拠地に区分されている事だ。
で、どこが違うかって言うと地方根拠地は前作と同じだが中央根拠地は国家備蓄からダイレクトに資源や兵器の流通ができるのである。
つまり豊川の弾薬工場で生産をする場合、何も豊川に鉄を送らなくても国家備蓄の鉄を使えば済むし出来上がった弾薬も自動的に国家備蓄に繰り込まれ「どこの中央根拠地でも好きに使用できる」のである。
ただし陸戦で消費される弾薬や飛行で消費される軽油、艦艇が消費する重油などは別だ。
これら使用する為の弾薬/軽油/重油などは一旦、国家備蓄から根拠地に配分されその上で使用されなければならない。
>掲示板を読む限り、発動機の馬力についてだの、軍馬についてだの話がありましたが、それらを作りあげるための工場とかがあるのでしょうか?
発動機の工場は浜松と静岡、シャーシは相模原と大宮に用意してある。
軍馬は工場で生産するアイテムじゃないので工場は存在しない。
動員と同じで根拠地の規模に応じて集められる。
兵の動員と違うのは「民度が下がっても良いから2倍動員する」なんてのができない事だ。
馬には一銭五厘の赤紙なんて通用しないからね。
太平洋戦記3の馬事行政で重要なのは軍馬の使い道だ。
騎兵で使うのか?
弾薬輸送で使うのか?
砲兵の拡充で使うのか?
工場の拡張で増やせるトラックと違い「コンスタントに補充されるが増やす事のできない軍馬」は重要なキーとなる。
そうそう、言い忘れたが車輪による牽引でなく軍馬の背に載せて輸送される山砲や歩兵砲は極端に道路状況が悪かったり悪天候の山地などで絶大な威力を発揮するので「馬のウマイ使い方」を是非、お楽しみいただきたい。
今日はひとつ太平洋3のドックについて解説しよう。
これまで太平洋戦記シリーズでは艦の大小を問わず同じドックで100tずつ工事してきた。
これは煩雑化を避ける為でありゲームデザイナーとしては良い選択だったと思っている。
でも...
たとえ煩雑になろうとも史実に近いプレイを望む声が多いのも事実だ。
よって太平洋シリーズ最終作となる以上、煩雑化を覚悟してでも今回はディテールにこだわった艦船建造システムとなった。
そしてあらためて日本海軍の建造艦リストを見ると日本の敗因がヒシヒシと伝わってくる。
護衛艦の量産が遅れた事がシーレーン破綻の要因と良く言われるが「なぜ遅れたか?」が如実に反映されているからだ。
ちなみに太平洋2以前は「同じドックで100tずつ工事」と前述したが太平洋3では新造の場合、各艦型で1ターンに建造できるt数が異なる。
これは設計の合理化で建造期間がかなり変化する事を再現する為である。
能力的には占守型と同一の択捉型や御蔵型と同一の鵜来型が今回、データ化されたのは全てこの為だ。
海防艦の占守型、択捉型、御蔵型、鵜来型は12.7センチ砲3門を装備した860~940tの小型艦だが各艦型の建造期間は最短例で占守型が1年7ヶ月、択捉型が11ヶ月、御蔵型が8ヶ月半、鵜来型が6ヶ月かかる。
よって太平洋3では新造時の工事量を占守型5t、択捉型8t、御蔵型11t、鵜来型16tとしている。
艦船を建造するに際し建造期間の長短は一大事だ。
例え性能が等しくても建造期間が半分なら倍の数が揃えられるからね。
なお各艦型の新造時建造tの基本となる建造期間の数値は最短例(記録に挑戦した特例などを除く)を使用した。
同じ艦型であっても建造期間は結構違う。
夕雲型駆逐艦の場合、1番艦の夕雲は1年6ヶ月だったが2番艦の巻雲では1年3ヶ月になり大波では1年1ヶ月、最短例の朝霜は10ヶ月で竣工している。
さて、開戦時の小型艦建造だが...
史実では駆逐艦が夕雲型7隻に秋月型4隻、それと島風の12隻、それに対し潜水艦はなんと29隻を数えた。
恐るべき潜水艦数である。
これがドイツのUボートみたいに短期間で建造できるならさして不都合とはならない。
だが...
日本の潜水艦は工期がとてつもなく長いのだ。
夕雲型の工期は最短で前述の10ヶ月だが秋月型は最短が11ヶ月の夏月で他に1年の冬月や春月なんてのがいる。
秋月型の工期があまり短すぎると戦時急造の秋月改型(1番艦花月が10ヶ月)の意味が無くなってしまうので1年1ヶ月としてデータ化したが秋月型の工期はかなり短いのである。
それに比べ...
開戦時に建造中だった甲型潜水艦伊9は2年1ヶ月、乙型の伊30は2年8ヶ月、伊27は2年7ヶ月、伊28と伊29、伊31は2年5ヶ月、伊33が2年4ヶ月、伊32と伊37が2年3ヶ月、伊35が2年、伊36と伊39が1年10ヶ月、伊34と伊38が1年7ヶ月かかった。
より経済的な中型潜(呂35型)にしても最短で11ヶ月、小型潜(呂100型)も11ヶ月で工期が短いとは言い難い。
開戦時に7隻が建造中だった海大型も最短で1年6ヶ月かかっている。
こんな「お荷物」を29隻も抱えて日本は対米戦に突入したのである。
とてもじゃないが護衛艦や駆逐艦を量産する余裕なんて...
ゲーム上では工期を最短例でデータ化しているので開戦時の建造中小型艦は駆逐艦9隻と潜水艦25隻に調整しているがドックが潜水艦で埋め尽くされている状況に変わりはない。
すぐさま造船所の未成潜水艦をスクラップして護衛艦建造に着手するか、はたまた史実通りに潜水艦建造に邁進するか?
決めるのはプレイヤーの貴殿だ。
> ところで雲竜型空母の建造期間はどれくらいになるのでしょうか?
> ミッドウェー海戦後に起工しマリアナ沖海戦後に竣工だと約2年位ですか?
> もしそうなら開戦直後に起工すれば43年末には実戦投入できますね。
雲龍型の工期は最短が天城なので1年10ヶ月でデータ化している。
開戦直後の起工は不可能じゃないけど、大型ドックや中型ドックだって小型ドックに負けず劣らず、どこもかしこも建造中の艦でミッチリだからなあ。
てっとり早いのは建造中の艦をスクラップする事だが戦争終結までに間に合いそうも無い紀伊は当然として他はちょっともったいない。
12月中に竣工する大和と祥鳳を待って3隻起工するのが良いだろうね。
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