クルセイダーキングスデウスウルトが +追記

　そこそこ売れているらしいのですが、正直評価がはっきりと
分かれるゲームだと思います。

　最近のパラドックスゲームブームにあやかっているところが
あるかと思うのですが、オリジナルが発売されてから既に
4年以上たっており、はっきり言って見た目・操作性は中の下、
たまに落ちるし、誤訳がちょっと残ってるし、何より

　　普通のゲーマーにとっては
　　　　　やっても面白くない部分がある

　これは事実です。　何故面白くないかというと、ある意味
ユーザーの事を考えていない部分があるんです。何故か？
これを説明するためには、ボードゲームの歴史を振り返る
必要があります。

　　ボードゲーム？

　恐らく、大半の読者諸兄には何のことか判らないかもしれません
が、今から30年以上前、いわゆる熱狂的なボードゲームファンが
全世界に散らばっていました。

クオ・ヴァディス
トラベラー
D&D
ローズトウロード
D day
マーケットガーデン作戦
西部戦線異状なし
バルジ
マキャベリ
ディプロマシー

　思いつくままに当時のゲーム名をあげてみましたが、その中
でも戦争を扱ったBig Gameたるやスタートするために駒を
並べるのに3時間はざらw 数多くのダメージ表やサイコロ。
複雑なダメージ計算。

　それでも集まって一晩かけてBig Gameをこなす狂人達が
いた訳です。

　そう、実はパラドックス社は元はそんなボードゲームを
創っていた会社なんです。

　彼らのスタンスは、自分達が満足できるほどのデータを
妥協無くパソコンにぶちこみ、ダメージ計算とセットアップを
自動でやってくれる便利なソフトの開発！

　スタートがこれなんです。

　たまに落ちる？いいじゃん、昔は3時間かけて駒並べてた
んだぜ？w

　この感覚に近い！

　例えば光栄の信長でも三国志でも構いません。これらで
弱い大名や君主を選んだとしましょう。ベテランプレイヤー
なら、がんばればなんとかなるかもしれません。弱小大名の
天下統一もできるかもしれません。

　しかしながら、パラゲーでは弱い国はとことん弱いんです。
もう無理に近い。面白くないほどに。

　何故なら、それがリアリティだから。OKなんです。

　少々、話がそれましたが、つまりそういうことなんです。

　クルセイダーキングスデウスウルト（以下略してCKD)で、
無作為に伯爵を選んだとします。月の収入が0.5Gとかざらです。
内政するためには施設を建てなければいけません。これに
かかるお金が最低でも100Gかかります。えっ?!何コレ？！
どうやって金、貯めんの？！

　まあ、無理な訳ですがw

　普通のゲーマーならここでクソゲーの烙印を押すかも
しれません。

　特にCKDは作り手がヨーロッパの人間で舞台がヨーロッパ。
正直、日本人にはやさしくない。ノルマンディー公で場所が
すぐに判る日本人はそう多くはないでしょう。

　とまあ、さんざん辛口なことばかり言って引かせてばかり
ではなんですので、初心者向けの君主を二人紹介しておきます。

アプーリア公爵　
バルセロナ公爵

　この二人を初心者にはお勧めします。二人とも、最初から
王を持たずに独立しており、封臣も2〜3人。そして最初から
独力で領地を獲得できる地理的条件に恵まれています。
収入もそこそこ、CKDの感触を確認するにはうってつけ。

　まあいろいろ書きましたが、それでもやってみたいと思う
狂人には強くお勧めするゲームですね。