マーズ

2003年8月23日 読書
 今日のお題目

  マ − ズ

      横山光輝 作

 漫画です。かなり昔に読みましたが、今回
書店で見かけたんで思わず買ってしまいました。

 20台後半から30台前半の歳の人なら、マーズ
といえばTVアニメの

 「六神合体ゴッドマーズ」

かもしれません。確かに、上記アニメは原作に
横山光輝の「マーズ」を採用し、小説「宇宙の
皇子」で有名な藤川圭介が製作を担当しました
が、漫画版「マーズ」はあらすじからしてかな
り、趣を異にします。

 大昔、地球を訪れた宇宙人がいました。彼ら
は人類の好戦的な性格を危ぶみ、それを抑える
ために世界のあちこちの場所に六つのロボット
を配置します。これが六神な訳ですが、彼らは
人類の監視役であり、人類が宇宙に飛び出す
技術を持つに至ったなら、粛清する使命を帯び
ています。

 そして主人公のマーズですが、これはさらに
過激です。人類が宇宙に飛び出す技術を持つで
あろう、予想される時まで、彼は日本近海のあ
る島で二体のロボットと一緒に眠り続けている
のですが、彼と彼の二体のロボット、タイタン
とガイアこそがもっとも重要な使命を帯びてい
るはずでした。

 宇宙人が仕組んだ当初の予定では、マーズの
目覚めと共にタイタンが起動して人類を襲い、
タイタンを壊すほどの兵器を人類が持っている
のならば、ガイアが起動してガイアの持つ爆弾
で地球を破壊する、というものでした。

 ところが海底火山の噴火で、マーズが予定
より100年はやく目覚めてしまいます。

 しかも、マーズは本来の使命や記憶を失って
しまっていて、あろうことか人類の味方をして
しまうというわけです。

 マーズと共に起動したタイタンが人類の核
魚雷によって破壊されてしまったというのに、
マーズはガイアを使って地球を壊そうとはしま
せん。

 ここに至って、六神とそれを操る使者達対
ガイアとそれを操るマーズとの戦いが始まる
訳ですが、ここで更に読者を駆り立てる設定
が作者横山光輝によって仕掛けられています。

 ・マーズが望めばガイアは爆発し、地球は
 滅亡する。

 のですが
 ・マーズが死んだ場合、ガイアは自動的に
 爆発して地球を破壊する

 のです。しかも
 ・六神を全て破壊すれば、マーズの意思に
 かかわらず、ガイアは爆発し地球は破壊
 される

 という、巧妙な罠が宇宙人によってしかけら
れているのです。

 マーズは、本来の記憶を失っていたので、
最後の設定は途中まで知りませんでした。人類
を守る為に六神と戦ってきたマーズ。しかし、
彼らを倒してしまっても地球は破壊されてしま
うのです。

 ・・・なかなかいかす設定でしょ〜。ここま
で読んでくれた方で、まだ「マーズ」を読んで
いない方は、書店へGOだw

 ぼろぼろになりながらも、人類を守る為に
戦うマーズ。六神もいよいよ最後の1体となり
ます。けれども、それを倒してしまっては地球
が破壊されてしまいます。

 それをいいことに、東京中を破壊して回る
六神。

 「日本国の諸君
  マーズをわたしに引き渡すか居場所を
  おしえてもらいたい
  そうすれば攻撃はやめる」

 一般市民達はガイアと六神の設定などは
知らされていません。最後には、守っていた
はずの人類にまで、マーズはうらまれる事に
なります。

 彼は果たして六神から人類を守れるのでしょ
うか?

 そして物語の結末は・・・・・・・・・

 

 「マーズ」が週刊誌の誌上で発表されたのは
1976年の事です。その頃、世界は冷戦まっただ
なか、米ソがもつ核ミサイルだけで世界は何十
回も焼き払えるほどでした。

 そんな中で描かれた「マーズ」は作者から
人類への警鐘だったのかもしれません。

 横山光輝といえば「バビル?世」や「三国志」
が有名ですが、私は「マーズ」を一押し
します。

 最後まで読んだならば

 ちょ〜待てYo ヲイ

 とうなる事うけあいますw

 それでは今日はこのへんで  m(_ _)m

 

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索